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インナーチャイルドを育む ~ いつか、きっと、傷は癒える ~

インナーチャイルド、心の傷も、きっと癒える

占いとは、まだ見ぬ希望を見つけること「消えたい: 虐待された人の生き方から知る心の幸せ(高橋和巳著)」を読んで、
幸せとは何か、
どうすれば幸せを感じることができるのか、
深く考えさせられました。

この本には、傷ついた子供の心(インナーチャイルド)を持つ人たち、虐待を受けて育ってきた人たちのことが書いてありますが、親との関係に悩んできた方、生きるのがしんどいな、と思っている方にも、幸せを感じるヒントとして、きっと参考になるでしょう。

「消えたい: 虐待された人の生き方から知る心の幸せ」から

「死にたい」と「消えたい」。
この単なる言葉の違いの裏に、大きな心理的な事実が隠されている。

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「死にたい」は、生きたい、生きている、を前提としている。
「死にたい」と思うには、その前提に、本当はこう生きたいという希望や理想がある。

でも、何かの事情で、自分が望んできた人生が実現できないと分かり、その時に人は死にたいと思う。

一方、「消えたい」は、生きたい、生きている、と一度も思ったことがない人が使う。

非虐待者がもらす「消えたい」には、
前提となる「生きたい、生きてみたい、生きてきた」がない。
生きる目的とか、意味とか持ったことがなく、
楽しみとか、幸せを一度も味わったことのない人から発せられる言葉だ。

今までただ生きてきたけど、何もいいことがなかった。
何の意味もなかった。
そうして生きることに疲れた。
だから、「消えたい」。

消えたい: 虐待された人の生き方から知る心の幸せ (ちくま文庫) p22~24より抜粋・引用)

幸い、わたしは生きる希望はあったのですけど、
消えてしまいたい、どこか、誰も知らない世界に行ってしまいたい、
と思っていたときもありました。

子供時代、「しつけ」と称して、寒い晩に家の外に締め出され、何時間も家に入れてもらえなかったことがありました。

今でも、わたしの親は、「自分もそう育てられたから」と、「虐待だった」とは認めないのですけどね・・・

人生の幸せは、三つのことが実現できていればいい

これが、私(高橋和巳医師:筆者注)が非虐待者から教えてもらった最初のことである。

  1. 美味しく食べて、
  2. ぐっすり眠れて、
  3. 誰かと気持ちが通じ合うことができれば、

人は幸せである。

消えたい: 虐待された人の生き方から知る心の幸せ (ちくま文庫) p35より引用)

本当に、これ以上の幸せがあるでしょうか。

生きていくのがつらい、と思うあなたへ

スピカのセッションには、時々、
「生きていくのがしんどい」
「親から理解されなかった、愛されなかった」
と言う方がいらっしゃいます。

天使の絵 自分を大切にする、自己肯定感をはぐくむそういう方は、過剰補償として、勉強や仕事を必死で頑張ったり、人から嫌われまいとして、精いっぱい相手に合わせたり、自分に無理難題を課しておられるように感じます。

そして、ある日、ポッキリと折れてしまう・・・

今まで生きてきたけど、何もいいことがなかった。
何の意味もなかった。
そうして生きることに疲れた。

あなたが疲れたな、と感じたら・・・

※精神科の治療が必要な方は、以下は読まず、医師の指示に従ってください。
スピカでは、精神科に通院している方には、主治医の許可をとってからセッションにいらしていただくようにお願いしています。

動物としての感覚を生きてみる

私、櫻井みわは病院に勤務していたとき、先輩に言われた言葉があります。

入院中の人は、食う、寝る、出す(便を)、の3つができれば、幸せなんだよ

動物として正常な体の働きを持っていれば、おのずと幸せに生きていけるのだ、と言うのです。

高橋和巳医師も、まず寝る時間、起きる時間を固定して、生活のペースを崩さないことを治療の一環にされています。

五感を大切に生きること。
食べる、ということを味わうこと。
便を出す、ということにも集中すること。
これは、禅宗の教え「正法眼蔵随聞記」にもありました。

愛されたかった自分を抱きしめる

子供のころ、どんなことを感じていたのでしょうか?

どんなつらいことがあったのでしょうか?

子供のころの自分に声をかけてあげてください。

何と言って、声をかけてあげますか?

「大丈夫」
「大好きだよ」と抱きしめてあげてください。

親を親と思わず、1人の人間だと思う

親だと思うから、子供は愛されたいのです。
子供は本当にいじらしく、親を大切に思い、愛しています。

親だと思うから、
「優しくしてくれなかった」
「ひどいことをした」
と思うのです。

「親思う 心に勝る 親心」
残念なことに、これが当てはまらないケースも多いのです。

本当は、親に愛されたかったのに、大切にされたかったのにね。

親は自分を優先して子供を大切にすることができなかった。
未熟な人だったのだ、と思うしかない、これは実感です。

「幸せ」のハードルを下げる

セッションでお話しを伺っていると、
「普通の幸せ」のハードルが高い方も多いなあ、と感じます。
わたしも含めてですが(笑)。

食事をとる家族ちゃんと就職して、
ちゃんと結婚して、
ちゃんと子供を産んで、
夫婦円満に。
子育ても仕事も家事もきちんとするのよ。
生きがいも持たなくっちゃね。

それで苦しくなってしまうのなら、、

いっそ、「普通の幸せ」のハードルを下げたらいかがでしょうか。

そもそも、この20年ばかりの間に社会構造が大きく変わって、バブル期以前の「普通の幸せ」を手にできない人も多くなってしまいました。

バブル期までは、まったくサラリー仕事につかない「専業主婦」も多かったのですが、今では、「パートにも出ないなんて」なんとなく許されない雰囲気もあります。

「夢や希望を持つ」ことが過大評価されているのかもしれませんが、特別に夢や希望を持たなくても、幸せに生きている人はゴマンといるのです。

パンにジャムをつけて食べるのが幸せ

パンにたっぷりのジャムをつけて食べる作家の故宇野千代さんが書いておられました。

「わたしは、朝、厚切りのパンを焼いて、
たっぷりのジャムをつける。
そして、ああ、幸せだなあ、と言いながら食べるのである」

わたしは、高校生のときに読んで、「なんて安い幸せなのだろう」と思っていたのですが、
40代になった今、

「そういうことにも幸せを感じられる毎日を送りたい」

と思うようになりました(笑)。

何気ない日常の一コマ一コマを大切に、幸せを感じて生きていけるといいですよね。

人生の幸せは、三つのことが実現できていればいい。
美味しく食べて、
ぐっすり眠れて、
誰かと気持ちが通じ合うことができれば、
人は幸せである。

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