天中殺は、苦手なことに取り組み、運を鍛える時期

親しい知人から、こんな話を聞きました。

結婚するタイミングで転職したんですけど、3ケ月で契約を打ち切られたんです。
当時、夫ともうまくいかなくて、占い師さんに相談したら、
「天中殺だから、結婚も転職もうまくいかないのだ」て言われたんです

あら~、ま~

天中殺のときは、結婚や転職したらダメな時期なんですか?

東洋の占いなので、少し調べてみましょう
「天中殺だから、うまくいかない」といわれて、気持ちが楽になる人もいるかもしれません。
「自分の努力不足だけではなかった」と思えることもあるからです。
けれど一方で、
「天中殺だから、うまくいかない」
と一言で片づけられてしまうことに、私は少し引っかかるのです。
今回は、天中殺の定義や解釈、
脚本家で占い師でもある中園ミホさんがおっしゃることに感銘をうけたので、書いてみたいと思います。
天中殺とは何か
「天中殺(天中殺)」は、四柱推命では「空亡(くうぼう)」、故細木数子さんの六星占術では「大殺界」とも呼ばれる概念です。
天が味方をしてくれない、時間と空間が不自然な時期で、天中殺のときに始めたことは全うできないと言われているようです。
天中殺の計算方法
天中殺とは、生まれた年・月・日・時刻から、先天的な運勢を判断していく「四柱推命」という東洋占術の命式の一つです。
「四柱推命」は、陰陽五行説を基にしており、自分の生年月日を60の干支(十干十二支)に置き換え、その人の持つ運命を明らかにしていくものです。
大変複雑な「四柱推命」ですが、その中でも理解しやすく、運気の推移がわかるのが「天中殺」です。
「天中殺」は「空亡・くうぼう」と呼ばれ、十干と十二支の組み合わせの不調和のため、天のエネルギーの助けが得られない時期のことを言います。
十干は空間を表し、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10種類です。
十二支は時間を表し、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12種類です。
この十干と十二支をひとつずつ組み合わせていくと、必ず時間を表す「十二支」が2つ余ります。
このずれて余った2つの時間が、天中殺の時期になります。
(赤羽八幡人社 天中殺のページ から抜粋・編集)
天中殺の解釈
「天中殺」は、人生を12年周期で見た時の、連続した2年間訪れます。
季節に四季があるように、この2年間は人生の「冬の時期」とも言えます。
(赤羽八幡人社 天中殺のページ より)
天中殺とは、空間と時間が不完全で不自然な融合をしているときのことです。
不完全になるため、天中殺のときに始めたことは全うできないと言われています。
(朱学院 天中殺とは より)
天中殺とは、12年に1度、2年間。12カ月に2カ月間。12日に2日間というペースで、
天が味方をしてくれない、時間と空間が不自然な時期のことです。誰にでも平等に訪れます。
今日の占いブームから「天中殺は悪いことが起こる時期」として認識されている方が多いですが、
ゆったりと自分に向き合えば良い充電期になるといえます。天中殺をいかに過ごすかが大切です。
(鳳占やかた 天中殺とは より)
わたしが天中殺に感じる違和感
12年のあいだに連続した2年、「天中殺のときに始めたことは全うできない」時期がある、というのは、
- 考え方としても合理性に乏しい
- 特に幼い、若い時期に厳しい
- 言われた側に救いようのない印象を与えかねない
と言う点で、わたしはどうも納得がいかないのです。
例えば、日本では、小学校に上がる年は「4月1日時点で満6歳になっている子ども」と決められています。
入学する年が天中殺に当たっていたら、学校生活が全うできないのでしょうか?
確率では6分の1の子どもが天中殺に当たっている計算になりますが、6分の1の子どもがドロップアウトするのでしょうか?
入学や卒業、最初の就職といった、自分でタイミングを選ぶことができないイベントに関して、
「天中殺のときに始めたことは全うできない」
という決めつけをするのはいかがなものか。
そして、12年のうちの連続する2年というのは、年齢が若ければ若いほど対処が難しいと思います。
幼い時期、若い時期ほど、新しいことにチャレンジしていく時期ですから、前後にずらすことも難しい。
ただ、「人生においてうまくいく時期とうまくいかない時期がある」のも実感として理解できるので、そこをどう伝えるかということにかかってくるかと思います。
不運期をどう伝えるか
「物事を新規に始めると全うできない」「うまくいかない時期」ではなく、
「物事がスムーズに進みにくい時期」「チャレンジの時期」とお伝えするでしょうか。
「全うできない」という言い方をするのは、その事柄が完了したことについて評価するべきであって、継続していること(知人のケースであれば、結婚)まで評価するのは、いかがなものかと思います。
わたしは西洋占星術を使って占うので、たとえば不運気の代表として、出生の太陽に対してトランジットの土星がスクエアやオポジションになる時期があります。
サイン(星座)同士でスクエアになるのは2年半から3年程度だとしても、オーブ6度程度で不運になる時期は、連続した2年半ではなく、半年とか、10ケ月程度でしょうか。
スピカのセッションでは、一番難しい時期を伝えるとともに、次にくるよいタイミングまでお伝えしています。
脚本家で占い師、中園ミホさんの「空亡」

中園ミホさん 婦人画報サイトより
「やまとなでしこ」「ハケンの品格」「ドクターX 外科医・大門未知子」など、数々のドラマを手掛けてこられた脚本家の中園ミホさん。
「実は私、占い師の方がキャリアは長いのです」
とおっしゃるように、お母さまの友人の占い師さんから10代で四柱推命の手ほどきを受け、20代では占い師をされていた時期もあったそうです。
現在でも四柱推命と数気学をもとに占い師として本を出版されています。
2026年1月、中園さんの講演会でお聴きした内容と、「60歳からの開運」から、「天中殺」「空亡」について書かれていることをまとめてみました。
空亡は、苦手なことに取り組む時期
運気の流れは、1年ごとに移り変わり、12年で1周します。
この12年周期のうち、いわゆる運気が低迷しているとされる時期を「空亡」期といい、2年間ほど続きます。
この時期には、自分にとって苦手なことをやらなければならなくなることがあります。
そして、この時こそが、運の鍛えどころでもあります。
私は「毎日勤勉に働く」ことが苦手なのですが、前回の「空亡」で、初めて朝ドラ(『花子とアン』2014年前期NHK「連続テレビ小説」)を書くことになりました。
「マラソンではなく、一日中全力で走るのを156本続けるのが朝ドラ。だから、中園さんのような遊び好きな人には無理」
と先輩脚本家の方に言われたし、わたしも本当に無理と納得したので、依頼されても逃げ続けてきました。
ただ、『花子とアン』の時ばかりは、自分の運気に照らし合わせて「これは私に課せられた試練なんだ」と思い、お引き受けすることにしたのです。
書き始めたものの、本当に毎日がハードすぎて、辛かった記憶しかありません。
朝起きたら、「もう書けない」「今日こそ何も出てこないかもしれない」と恐怖にかられることもあり、しばらく朝ドラ恐怖症になったほどでした。
それでも今回、『あんぱん』(2025年前期NHK「連続テレビ小説」)を書いたのは、同じ「空亡」の時期。
「これも神さまからの宿題なんだ」「わたしがやり残したことをやらなければいけないんだ」という気持ちがあったからです。
ところが、どうでしょう。
今回は書き終わった時に、「もうちょっと書けるかもしれない」というほど余力があったのです。
『花子とアン』の時よりも年齢は重ねているし、体力の限界が来るのではないかと心配していたので、自分でも戸惑いました。
やはり前回、苦手なことから逃げずに向き合ったことで、自分の中で運が鍛えられたのだと思います。
(『60歳からの開運』 中園ミホ著 p3、p20~22より引用・修正)
何もしないより、動いたほうがいい
占いによっては、
「今はあまり運気がよくない時なので、動かないでじっとしていた方がいい」
と言われることがあります。
でも私は、今できることはやった方がいい、という考えです。
運勢がよくないからといって、神様からもらった限られた時間を何もしない方がもったいない。
何もしない時期があるということ自体が、一番よくないと思うのです。
たとえば、運気が低迷している時にプロポーズされたとしても、本人が望むならば「受けていい」と私は答えます。
結婚は自分だけではなく、相手の運気もかかわってくるので、
苦労はするかもしれないけれど、相手の運が引っ張り上げてくれる可能性だってあるのです。
だから、低迷期にやってはいけないことというのは、ほとんどありません。
自分の都合だけで、新たな何かを始めてしまうことくらいです。
今、光り輝いているように見える人にも、必ず空亡期はあります。
思いがけない、自分でコントロールできないことが起こるのが人生です。
ですから、そんな時には
「ここを耐えれば、きっと運気の波が上昇するはず」
と信じて、足掻いてみてください。
たとえばこの時期、仕事がなくなって再就職先が見つからないといった事態が起こるかもしれません。
人に相談するのはもちろん、公的なサービスに頼ってもいいと思います。
どうしても仕事が見つからないなら、アルバイトから始めてみるのも悪くないでしょう。
運気の波は12年ごとに巡っていきますから、そこで一生が決まってしまうわけではありません。
慣れないことや苦手なことに挑戦しなくてはならないかもしれませんが、その経験は、きっとあなたの足腰を強くしてくれるはずです。
(『60歳からの開運』 中園ミホ著 p94~96より引用・修正)
知人のその後

天中殺のときに結婚するとか、仕事を探すことになるとか、あるんですね

確かに、わたしも次の仕事が見つかるまで、年賀状やバレンタインのアルバイトをしましたね

「天中殺は、運を鍛える時期」という言葉は、心強いですよね

5年たった今でも、結婚は続いていますよ

それはよかったですね
占いは、人生をよりよく生きるための杖、力になるものでありたいですね。
占い師さんにこんなこと言われた! 実例を集めています
占いに行ったら、
- こんなこと言われてショックだった!
- こんなことを言われて、ホッとした。勇気づけられた。
という実例を、 healing space SPICAでは集めています。
「こんなことを言われたのだけど、 スピカはどう考えますか?」とお尋ねになりたい方、
「事例を公表していいよ!」という方がいらっしゃいましたら、スピカ 櫻井みわまでご連絡くださいませ。
事例を出すことで、同じような悩みをお持ちの方にも役立てていただけると思います。
お問合わせフォーム から「内容:その他」にチェックを入れて、お送りください。
個別のお問合せにすぐにお返事できないかもしれませんが、今後の参考にさせていただきます。
ブログやSNS記事としてWeb上で回答させていただくこともあります。
その場合、お名前は出しません。
イニシャルなどに変え、年齢や性別は、必要に応じて、「40代 女性」のような形で表現します。
ブログ上で、ディスカッションさせていただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします<m(__)m>



