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冥王星:生と性、死と再生、欲求、根源的変化、富、支配

冥王星は、徹底した変化、隠された真の欲求、根源的な回復力を象徴する

臨床心理士・公認心理師として、長年カウンセリングに携わってこられた信田さよ子さん。

クライアントとの対話の中から「母が重くてたまらない」「家族と国家は共謀する」などの本を執筆、「こんなことが家庭で・世の中で起こっているのか」と世の中を驚かせてこられました。

彼女がYouTubeで語った40年余りの軌跡が、冥王星の軌跡とリンクしていることに驚き、ブログに冥王星のことをまとめることにしました。

天文学における冥王星

冥王星(画像中央上)と最大の衛星カロン(同下)、地球(背景)の大きさ比較図。時事通信社HPより

冥王星は1930年2月18日、アメリカの天文学者トンボ―によって発見されました。

太陽系の惑星として位置づけられていましたが、2006年8月、国際天文学連合の総会で、惑星から準惑星に変更されました。

  • 冥王星の公転周期は約248年
  • 太陽から最も遠く(40天文単位:太陽から地球までの距離の40倍)、ゆっくりと楕円軌道を描いて公転している
  • 冥王星の赤道直径は1195km 月(3470km)よりも小さく、地球(12,756 km)の1/10強の大きさ

占星術における冥王星

冥王星 

冥王星 時事通信社HPより

冥王星のシンボル :♇
冥界の守護神プルート(ギリシャ神話ではハーデス)の頭文字から

支配する星座(サイン): 蠍座 ♏

冥王星のキーワード:生と性、死と再生、破壊、欲求、根源的な変化、富、支配

冥王星が絡むと、「巨」「強烈」「深刻な」という表現がぴったりだと感じています。

冥王星が支配するサイン、蠍座について書いたブログはこちら↓

蠍座:他者との一体化、深い感情、変容、強い意志
蠍座は特定の人との深い一体化を体験するサイン(星座)です。繊細な感情を持つ反面、思い切りがよく大胆。...

私たちは、性愛や支配欲など、さまざまな欲を持っています。

こうした欲は、魅力や価値を見つけ出し、それを自分のものにしようとします。そして、それを望んだ自分自身をも、飲み込み滅ぼしてしまうわけです。

石井ゆかりの星占い教室のノート

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自分の中にあって、規則的でない、不安定な動きをする奇妙な、強い力を、誰もが身体の奥底に隠し持っているような気がします。冥王星は、そのような力の象徴のようにも思われます。

一度「そのようなものがある」と認識されながら、再度、意識の裏側に覆い隠されるかのように、「準惑星」に降格となったことも、大変象徴的です。

それは、そこに厳然とありながら、公式には隠されていなければならないものなのです。

「石井ゆかりの星占い教室のノート」 P130~131より引用)

冥王星が移動するとき、時代が大きく変化する

冥王星が星座を移動する1年前後のあいだに、「まさか、こんなことが起こるなんて」と、みんなが衝撃を受けるような出来事が起こっています。

そして、その出来事の影響は、長く長く続くのです。

※冥王星が公転速度が遅く、軸も傾いています。逆行するため、星座を移動しても前の星座に戻ることが多く、完全に星座を1~2年かかることもあります。

1984年8月 冥王星が蠍座に移動

蠍座は、冥王星が支配する星座です。

冥王星が1回目に蠍座に移動したのは、1983(昭和58)年11月6日。

1984(昭和59)年5月中旬まで冥王星は蠍座を運行していましたが、1984年5月~8月、冥王星は天秤座に戻っていたため、完全に蠍座に移動したのは1984年8月27日。

1983年~1985年に起こったエポックメイキングな出来事として「男女雇用機会均等法」「プラザ合意」を挙げましたが、それ以外に、

  • 1983年12月、ロッキード事件で実刑判決を受け上告中の田中角栄元総理が死去。衆議院解散、中曽根内閣が発足
  • 1984年3月、日本で初めてのエイズ患者が認定
  • いじめ問題が深刻化し、1985年は「いじめ自殺元年」といわれた

など、「1つの時代が終わった」「これからどんな時代になるのだろう」という出来事が起こっています。

1985年5月 男女雇用機会均等法が成立

若い男女の仕事する人たち1985(昭和60)年5月、男性と女性の格差を縮める一歩として制定された、男女雇用機会均等法(以下、均等法)。

併せて、1986(昭和61)年4月、国民健康保険第3号被保険者制度が開始し、公務員や会社員(第2号被保険者)に扶養される主婦(主夫)は、国民年金に強制加入することになりました(それまでは任意加入)。

この2つの法律は、昭和末期から現在に至るまで、女性の就労や収入と大きく関わっています。

昔は、女性だけ30歳定年制度などもあったそうなのです。会社で女性は補助的役割をこなす存在とみなされ、結婚退職を強要されることが多かったそうです(公務員や看護師などを除く)。

女性差別を無くすために均等法が制定されましたが、現実には、入社時、女性は総合職コースと一般職に選別されることとなりました。

現実には、女性が総合職で働き続けることは難しく、均等法1期生で総合職入社の女性(大卒で22歳)は30歳くらいまでに早々に離脱していったと聞いています。

一般職女性については2000年前後から派遣社員に置き換えられるようになりました。

また、所得税・住民税といった税金や、健康保険・年金といった社会保険の制度上、結婚した女性は、フルタイムで働き続けるより夫の扶養に入った方が、税金や社会保険で優遇措置を受けることができます。

共稼ぎ世帯の割合は上昇したものの、結婚後もフルタイムで働き続ける女性は3割台と少数派なのです。

均等法成立から40年経ち、世界経済フォーラム(WEF)が148か国の男女平等度をランキングした「男女格差(ジェンダーギャップ)」報告2025年版では、

日本のジェンダーギャップ指数は0.666 148カ国中118位(平均0.688)

日本は男女平等度がG7の中で最下位、アメリカ(43位)、イタリア(85位)に大きく引き離され、韓国(101位)や中国(103位)よりも男女不平等だと評価されました。

依然として、日本の女性は政治的・経済的・社会的に不利な状況に置かれています。

※ジェンダーギャップ指数とは、健康、知識、生活水準における女性と男性の格差を測定し、ジェンダー不平等を示した指数。完全不平等が0、完全平等が1で表す

SPICA
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スピカでは結婚や離婚についてのご相談も多いのですが、経済的に不利になりやすい女性の悩みは尽きません。

幹部候補は男性、女性は補助的業務で結婚退職、といった当時の「常識」を変え、働く女性の道を広げる一歩となった。だが、40年たった今も、だれもが力を発揮しやすい環境が整ったとはいえない。

男女雇用機会均等法は国連の女性差別撤廃条約の批准に向けて制定された。

当初、差別を禁止する対象は定年など一部のみで、採用や昇進は事業主の努力義務だった。

97年の改正でこれらも禁止され、その後、社会情勢にあわせて改正を重ねた。2015年には女性活躍推進法もできている。

この間、女性の処遇をみると、雇用者数は85年の1548万人から23年に2793万人に増えた。課長級の割合も1.6%から13.2%に上昇した。

ただ管理職は欧米主要国で3〜4割いるのに対し、日本は1割台と差は大きい。

フルタイム労働者の男女の賃金格差も主要7カ国のなかで最も大きい。そもそも収入の少ないパートが多い。

大きな壁が「夫が働き、妻は家事・育児」という昭和の分業モデルである。長時間労働など職場の労働慣行と、女性に偏る家事・育児分担がその象徴だろう。

日本経済新聞 2025年5月16日社説より)

1985年9月 プラザ合意 バブル経済の始まり

アメリカ、日本、イギリス、西ドイツ、フランス5か国がプラザ合意に合意し、ドル高・円安を修正するための為替介入を決定。その1日で、1ドル242円から150円台に。

貨幣の流通が増えて株価や不動産価格が急騰し、日本中がバブル景気に沸きましたが、1990(平成2)年、バブル経済は崩壊していきました。

1990年代初頭のバブル経済崩壊以降、日本経済は30年近くデフレーションや停滞に苦しみ、「失われた30年」と言われるようになりました。

占星術で考える冥王星/蠍座時代のイメージ

1984~1995年が、蠍座冥王星時代。

蠍座は、特定の人との深い一体化を体験するサイン(星座)です。

冥王星/蠍座時代のイメージ

  • 絶対的な忠誠と保護、管理
  • 支配・被支配の構造

バブル真っ盛りの頃、テレビのCMで「24時間戦えますか」、仕事の後は街に繰り出して遊ぶ「5時から男」が流れていました。

仕事帰りにお酒を飲んだあと、広島の中心部でもタクシーを捕まえることができず、「一万円札をひらひらさせてタクシーを停めたんよ」という武勇伝も聞きました。

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信田さよ子さんが「愛情という名の支配」という本を出版されたように、権力構造と経済力の構造は非常にパラレルで、この時代、下の立場の者は、上の立場の言うことを絶対的に聞かないといけないような風潮だったと記憶しています。

  • 会社では、給料を出す会社側が上、従業員は下
  • 家庭では、お金を稼いでくる男性が上、養われる女性や子供は下

彼女の著書には、

下の立場の者は「滅私奉公」「世話をする」ことで優位に立とうとするが、問題が起こってくる

ことが示されています。

占い

1995(平成7)年1月17日、冥王星は射手座に移動します。

冥王星が射手座に移動した年に何が起こったのか、さらに山羊座、水瓶座に移動したときはどうだったのか、別の記事で考察したいと思います。

SPICA の セッション のご案内

占星術・タロット占い師 櫻井みわ広島市中心部にある healing space SPICA。
県外からも多くのお客さまが、結婚や仕事、ご家族のことで相談にいらっしゃいます。

冥王星のキーワードは 「破壊と再生、変容、どう生きるか、どう苦難を乗り越えるか」 ということ。

傷ついた辛い経験から、どうやって立ち直り、どう生きていきましょうか。

ひとりで不安なとき、どうすればよいか分からないとき、どうぞ healing space SPICAの扉を叩いてみてください。

どうすればよいか、現実に対処する方法も一緒に考えていきます。

占い

スピカのセッションは、櫻井みわが学んできたすべてが凝縮された、スピリチュアルなセッション。

占星術やタロット、人相術といった占い

 人生全体を捉えたキャリア(心理)カウンセリング

魂とはなにか、どう生きればよいかというスピリチュアルな思想・哲学

 法律・医学・心理学・社会学など、櫻井が学んできた知識と経験

心の声をきき、星の時間を知る。
あなたの辛い、切ない思いに寄り添い、不安や怒り、悲しみを手放し、
明日への希望を持っていただけるように、心を込めてセッションいたします。

 

 

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最近は、ブログ投稿よりもインスタグラムからの投稿が多くなっています。
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