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占星術の12サイン(星座)とルーラー、体との対応を知る ~ホロスコープを読む手順2~

12サインとルーラー(支配星)、体との対応について

12星座の記号が描かれた時計

12星座の記号が描かれた時計塔 プラハ旧市庁舎

人物のホロスコープを読むとき、どうやって読んでいったらよいのでしょうか。

出生図(ホロスコープ、チャートともいう)を読むとき、

最初にざっくりと傾向をつかんで( → ホロスコープを読む手順1 )

次に10の天体と年齢域、12のサイン(星座)に注目して読んでいきます。

今回、ホロスコープを読んでいく手順の2番目として、12サインについて考えます。

12のサイン(星座)

占星術で使う12星座(サイン)の記号 マーク ○○座というのを「星座」といいますが、占星術では「サイン」と言います。

黄道12宮に分けた占星術上の区分(サイン)と、実際の天空上にある星座(コンステレーション)と区別しているからです。

わたしたちは会話のなかで、「わたしは射手座なの」と言いますが、これは「太陽が射手座にあるときに生まれた」ということです。

牡羊座から魚座まで、まんべんなく理解する

家入一真さんのホロスコープホロスコープを作ったとき、丸い円であらわされていますね。

外側にサイン(星座)、円の内側に天体と度数が描かれています。内側にはハウスの数字が書かれています。

12サインは、太陽の通り道(黄道:丸い円)を30度ずつ分割したエリアに、牡羊座から魚座まで割り当てたものなのでで、実際の空に見える星座(コンステレーション)とは異なります。

※円の中心は地球です。
占星術は天動説「地球が宇宙の中心であり、太陽や月などは地球の周りを回っている」の考えのもとに確立された手法なので、地球が円の中心に位置づけられています。

12サインは、ぐるりと一巡りでひとつの物語になっています。

ホロスコープを読む手順1 で、サイン(星座)を4元素・3区分に分類しましたが、もっと多くの要素や象徴が含まれています。

サイン
星座
記号 4元素
3区分
支配星
(副支配星)
性質 スピカの
ブログ記事
牡羊座
活動
火星 チャレンジ精神 活動的
自ら先頭に立って動く
牡牛座
不動
金星 マイペース 所有欲 温厚
五感を重視する
双子座
柔軟
水星 知的好奇心 情報 
広く浅く動き回る
 蟹座
活動
育み、保護する 親しみやすさ
感情で動く
獅子座
不動
太陽 自己表現 自尊心が強い
人生を遊び、楽しむ
乙女座
柔軟
水星 几帳面 細かい作業に熱中する
最善に配慮する
天秤座
活動
金星 美と調和 人との関わり
バランス感覚
蠍座
不動
冥王星
火星
洞察力 深く掘り下げる
真実を探求する
あり
 射手座
柔軟
木星 自由 未知への憧れ
理想を追求する
山羊座
活動
土星 実利を好む 保守的
責任と義務、管理
水瓶座
不動
天王星
土星
自主独立・進歩的
自由と平等を好む
魚座
柔軟
海王星
木星
繊細で複雑 ファンタジー
同情心が強い

ルーラー(支配星)とは何か

12サイン(星座)とルーラー(支配星)12のサイン(星座)一つひとつに、それぞれルーラー(支配星)が割り当てられています。

ルーラーの語源はルーラーシップ rulership 、「そのサインを支配する天体」ということです。守護星と言われることもあります。

西洋占星術が確立された時代、肉眼で観察できたのは土星までだったので、一番明るい星、太陽と月を基準に、水星から土星まで、動きの早い順に割り当てられました。

一番明るい季節のサイン、獅子座に太陽、蟹座に月が支配し、
そこから両側に向かって、水星が双子座と乙女座を、
金星が牡牛座と天秤座を、火星が牡羊座と蠍座を、
木星が魚座と射手座を、土星が水瓶座と山羊座を支配しています。

天王星がハーシェルによって発見されたのは1781年。海王星が1846年、冥王星は1930年。

占星術師たちが検討して、そのサインにふさわしい性質(神話)を持つ天体を割り当てることになり、天王星は水瓶座、海王星は魚座、冥王星は蠍座のルーラーに割り当てられました。

現代の占星術では新しいルーラーで考えることが一般的ですが、古いルーラーを副ルーラーとして考えるときもあります。

ルーラー(支配星)交換のことをミューチュアル・レセプションといいます。ホロスコープを読むときに考慮することが多いです。

ミューチャル・レセプションについて
占星術でミューチュアルレセプションとは、互いの支配星座に天体が位置していることを指します。ホロスコー...

体の各部位も、サインと対応している

12サイン(星座)は、人体の各部位にも割り当てられています。

占星人体図

有名な「占星人体図(Body Zodiac)」。
15世紀に出版された書物「ペリー公のいとも豪華な時祷書(ランブール兄弟著)」に出てくる挿絵です。

頭のてっぺんから順に、頭部に牡羊、下に下がって首辺りに牡牛、両肩から双子がのぞき、胸部に蟹。

心臓あたりに獅子、お腹に乙女、天秤、陰部に蠍、太ももに射手、ふくらはぎに水瓶、足元が魚。

医学が発達していなかったころ、医師はホロスコープを見て、患者のどこが悪いか判断していたそうです。

体とサインの相関を知っておくと、自分の体のどこが弱点か、分かります。

サイン
(星座)
人体
牡羊座 頭部・顔・目・脳
牡牛座 首・耳・咽喉・声帯・甲状腺
味覚や嗅覚
双子座 肩・腕・手、気管や肺(ふたつに分かれている器官)
神経系
 蟹座 乳房・胃・子宮
獅子座 心臓・脊椎・背中・血管・脾臓
ルーラー(支配星)の関係で目を表すことも
乙女座 下腹部・腸・腹部の神経
髪の毛(乙女座の記号は髪を櫛で梳かしている様子を示すため)
天秤座 腰・腎臓・副腎
蠍座 生殖器・泌尿器・鼻
 射手座 肝臓・大腿部・座骨
山羊座 膝・関節・骨格・皮膚
水瓶座 ふくらはぎ・神経
血液や血管といった循環器系
魚座 足(くるぶしからつま先までの部分)
ホルモン・内分泌腺・リンパ腺・末梢神経

家入一真さんのホロスコープを読む 1

起業家 家入一真氏

家入一真さん https://campfire.co.jp/より

起業家の家入一真さんを例に、ホロスコープを読んでいきましょう。

家入さんは、国内最大級のクラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」、簡単にネットショップを立ち上げることができる「BASE」、個人が手づくりのアクセサリーを売ることができる「minne」、既存の社会から落ちこぼれた人が集うシェアハウス「リバ邸」などの代表取締役として活躍されています。

家入さんは、1978年12月28日生まれ、福岡県出身。出生時間不明なので正午12時でホロスコープを作成しています。

※当記事内の家入さんの発言は、2024年7月22日(月)広島で行われた講演会をもとに、サイト 「 私のカクゴ 」 「 casita journal 」の記事から引用・一部改変しています。手順3で公開する天体の年齢期と彼の人生の道筋の変化があまりにもぴったりだったので、例として取り上げさせていただきました。(文責:櫻井みわ)

ぱっと見て、天体があるサインを探す

左側中ほど(射手座)から右上側(獅子座)に向かって、10個の天体が集中しています。

家入さんは、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座の特徴が強いことが分かります。

特定のサインやハウスに天体が集中していると、個性の強い人だと分かります。

太陽と月を重視する

出生時間がわかる場合、わたしはアセンダント(ASC)とMCから見ますが、出生時間が分からない場合は太陽と月を中心に見ます。

太陽は山羊座、そばに火星があり、山羊座に2つ天体があります。

次に、時計回りに上に向かって射手座。

月は射手座。水星、海王星も射手座にあり、射手座には3つ天体があります。

以上から、

  • 目に見える実績や成果を求める(山羊座)
  • 縛られることを嫌い、自由と理想を追い求める(射手座)

この2つが、彼の人生にとって重要な事柄であることが分かります。

家入一真さん
家入一真さん

会社員だったとき、朝起きられなくて遅刻したり、「行きたくないなあ」と無断欠勤が続いたりしてクビになったこともありました

家入一真さん
家入一真さん

「自分は普通に働くことができない」「ならば、自分で会社を作るしかない」と思って起業しました

家入一真さん
家入一真さん

僕は嫌なことができない。ずっと逃げ続けてきた人生なんです

その他の天体があるサインをみる

射手座から時計回りに進んで、蠍座には金星と天王星の2つの天体があります。

そのとき夢中になるものがあったらトコトン追求するが、ある日突然、その熱が冷める。

天秤座には冥王星があります。

人とのつながりで落ち込みから抜けることができる。射手座の月とイージーアスペクトを取っているので、落ち込むことがあっても立ち直りは早い。

乙女座には土星があります。

細かい作業が苦手。何かを継続するのも好きではない。(月とのハードアスペクトにも裏付けられる)

獅子座に木星があります。

自分が楽しむこと、注目されることも大好き。(月と120度、イージーアスペクトにも裏付けられる)

このような傾向を、サインと天体から読み解くことができるのです。

ホロスコープを読む最初の手順はこちら

ホロスコープを読む最初の手順として、12サインを4区分・3元素で読む方法、ホロスコープを作成するときに必要なデータと、作成方法について書いています。

占星術の4元素と3区分を考える ~ホロスコープを読む手順1~
「このホロスコープ、読みにくいなあ」というとき、サイン(星座)の4元素・3区分に注目すると、ぐっと読みやすくなります。テレビプロデューサー佐久間宣行さんのチャートを例に、占星術の基本「4元素・3区分」で考えてみました。

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